下戸は癌になりやすい?逆になりづらい?
お酒を飲み過ぎると体に悪いイメージがあります。
一方“お酒は百薬の長”という言葉があるように、体に良いイメージもあります。
下戸はそんなお酒を飲めない体質です。
果たして下戸は癌になりやすいのでしょうか?
逆になりづらいのでしょうか?
これらの疑問について調べてみましたのでよければ見ていってくださいね。
下戸は癌になりやすいの?
下戸の人はちょっとのお酒で顔が赤くなります。
その理由はアセトアルデヒドの分解能力が弱いためです。
アセトアルデヒドは毒性の高い物質です。
アセトアルデヒドの分解能力が弱いという事は、毒性の高い物質に長くさらされるという事になります。
その結果、食道癌や頭頚部癌のリスクが高くなるんです。
また、アセトアルデヒドは血液を作る骨髄にもダメージを与えて白血球も減少させる事が分かっています。
日本人の食道癌患者のおよそ70%がお酒にやや弱い遺伝子タイプだそうです。
つまりお酒をまったく飲めないわけはなく、少しだけ飲めるという人です。
「下戸の人が一番多いわけじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし下戸の人は最初からお酒を避けるため、基本的にお酒を飲みません。
お酒をちょっと飲める人は量が少ないにしろ、お酒を飲む機会は増えます。
ところがお酒にやや弱い遺伝子を持っているため、アセトアルデヒドに長くさらされてしまいます。
その結果、食道癌患者にお酒にやや弱い遺伝子タイプの人が多くなっているのです。
ちなみに同じ量のお酒を飲んだ場合、お酒に「強い」タイプに比べて「やや弱い」「下戸」タイプの人は癌になるリスクが高くなります。
食道癌:7.1倍
頭頚部癌:3.6倍
こんなにリスクが変わってくるなんてびっくりですよね。
更にアセトアルデヒドに長くさらされた事が癌の原因だった場合、他の部位も同じようにさらされている可能性があります。
つまり他の部位の癌が見つかる可能性が高いのです。
逆に下戸は癌になりにくい?
お酒を飲むと負担がかかる臓器といえば真っ先に思い浮かぶのが肝臓です。
という事はお酒を飲まない下戸の人は肝臓癌になりにくいのでしょうか?
実は近年、お酒を飲んでいないのに肝臓癌になる人が増加しているんです。
これは肝炎ウイルス感染やアルコール常習などの慢性肝炎が原因ではない肝臓癌が増加傾向にあるためです。
何故お酒を飲んでいないのに肝臓癌になるのか不思議ですよね。
でも、そもそも肝臓はお酒のためだけに存在する臓器ではありません。
お酒を飲まないのになる肝臓癌は“非アルコール性脂肪性疾患(NAFLD)”もしくは“非アルコール性脂肪肝(NASH)”と呼ばれる病状に起因します。
これらは、
・食生活の乱れ
・生活習慣の乱れ
・ストレス
・運動不足
など、メタボリックシンドロームと同様の原因で発症します。
つまり下戸だから癌になりづらいという事はないのです。
まとめ
下戸はアセトアルデヒドの分解能力が弱いです。
これが顔が赤くなってしまう原因でもあるのですが、分解能力が弱いと毒性の高い物質にさらされる事になります。
その結果、食道癌と頭頚部癌になるリスクは高いんです。
お酒に弱い人は飲み方に注意する必要があるというわけですね。
またお酒が起因の肝臓癌にはなりませんが、NAFLDやNASHが起因の肝臓癌にはなる可能性があります。
これらは生活習慣の乱れなど、メタボリックシンドロームと同様の原因で発症するおそれがあります。
ただし今回の話は、あくまでも“この体質だから癌になりやすい(なりにくい)”という傾向の話です。
「自分はこの体質だから癌になる(ならない)」というわけではないという事は頭に入れておいてくださいね。
ところで「体に負担にならない程度には飲めるようになりたい」と思う人もいるでしょう。
今回紹介するこの方法はそんな人におすすめです。
なんとお酒を飲む前にある事を実践するだけ!
それで楽しくお酒を飲めるようになるんです。
無理する事なくお酒を飲めるようになりたいならおすすめですよ。